ウェザーニュースの業績修正

その他

先日ウェザーニュース社で、当期利益が上方修正するとの発表がありました。
コロナ禍でも順調に推移しており、少し見ていきたいと思います。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4825/tdnet/2065860/00.pdf

会社概要

気象データなどを収集し、法人向けに多様な産業分野に業務支援サービスを提供したり、個人向け(サポーター)に気象コンテンツの配信などを行っています。
スマホアプリなど身近なサービスとして利用されている方も多いのではないのでしょうか。


以下、有価証券報告書の抜粋になります。

業績

増え方は大きくはないですが着実に売上を伸ばしてきており、利益も売上拡大とともに順調に成長しています。業績修正後の22年5月期予想についても同じトレンドの感じが伺えます。

自己資本比率も80%台と高い水準をキープしていますね。借入金や社債などの有利子負債は21年5月末現在無いですが、喫緊で必要性に迫られておらず事業として全く問題なさそうです。

利益率が高いことが影響して、ROEも10%超となっています。資本効率の観点からも特筆すべき事項はなさそうです。

■22年5月期(予想):売上19,500百万円、営業利益2,800百万円(売上高利益率14.4%)、
親会社利益2,000百万円(利益率10.3%)
■21年5月期:売上18,843百万円、営業利益2,445百万円(売上高利益率13.0%)、
親会社利益1,862百万円(利益率9.9%)、自己資本比率86.8%、ROE(自己資本利益率)12.5%
■20年5月期:売上17,953百万円、営業利益 2,281百万円(売上高利益率12.7%)、
親会社利益1,629百万円(利益率9.1%)、自己資本比率85.1%、ROE(自己資本利益率)11.6%
■19年5月期:売上17,052百万円、営業利益 2,046百万円(売上高利益率12.0%)、
親会社利益1,371百万円(利益率8.0%)、自己資本比率87.5%、ROE(自己資本利益率)10.0%

売上

直近実績である21年5月期の売上を確認していきましょう。

まずは、法人向け(BtoB事業)と個人向け(BtoS事業)に分けてみます。

BtoB事業:売上10,259百万円(対前期▲5百万円、増減率▲0.0%)
BtoS事業:売上8,583百万円(対前期+895百万円、増減率11.6%)

BtoS事業の売上が大きく伸びています。
有価証券報告書を見ますと、モバイル・インターネット気象において、コンテンツの充実やテレビCM等の広告によりトラフィックが増大したことでDAU(Daily Active Users)をより多く獲得し、スマートフォン向けサービスと広告事業が好調に推移したことが増収要因としています。エンジニア獲得による人件費やCM増加による広告宣伝費は増えていますが、それに伴う売上も着実に成長していると言えそうですね。

次にBtoB事業の内訳を見ていくことにしましょう。

航海気象:売上4,798百万円(対前期32百万円、増減率0.7%)
航空気象:売上927百万円(対前期▲102百万円、増減率▲9.9%)
陸上気象:売上3,651百万円(対前期112百万円、増減率3.2%)
環境気象:売上869百万円(対前期▲5百万円、増減率▲0.6%)
その他BtoB:売上13百万円(対前期▲41百万円、増減率▲75.9%)

サービス内容によって売上推移が異なっていますね。特に売上規模の大きい航海気象と陸上気象に関するサービスついては、増収となっています。

こちらも有価証券報告書を見ますと、航海気象は船舶の稼働率が引続き低迷しているものの、アジアのバルク・タンカー市場や米州のバルク市場において新規顧客を獲得したことで売上が増加、陸上気象は、日本の道路・鉄道市場において気候変動がもたらす極端気象に対応するサービスの売上が増加したとしています。

売上内訳を見ると若干落ちているサービスはあるものの、全体として順調であることが伺えます。

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